ピアノの倍音 (Harmonics of Piano) v0.6


ピアノの倍音を表すのに下の様な楽譜表記が使われたりします。

notes

それを鍵盤で表すと以下の様になります。

keyboard

25(A)が基音の場合 37(A)の第1倍音(オクターブ), 第2倍音は44(E),第3倍音は49(A)...と続きます。
それを表にして見ます。

倍数 キー 周波数[Hz]
0125(A)110.00
0237(A)220.00
0344(E)330.00
0449(A)440.00
0553(Cis)550.00
0656(E)660.00
0759(G)770.00
0861(A)880.00
0963(H)990.00
1065(Cis)1100.00

又 32(E)キーでは以下となります。

表: ここでは JavaScriptを使用しています。 JavaScriptを ONで見て下さい。
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キー番号(1~88) 倍数(1~20)

重複している 44(E)とか63(H)を見てみると 25(A)の倍音では 44(E)の周波数は 330.00[Hz] 63(H)の周波数は 990.00[Hz]ですが 32(E)の倍音では 44(E)は 329.63[Hz]で 63(H)は 988.88[Hz]と 周波数の違いに気が付きます。

キーの周波数と合わせて表示してみます。25(A)です。

キー番号(1~88) 倍数(1~20)

2倍,4倍,8倍はオクターブで 2の倍数で差はありませんが それ以外では差が出来てしまいます。

では インハーモニシティとTuningのシミュレーションを行った場合では どうでしょう。
以下の様なインハーモニシティ値とセント値とします。

inharmonicity cent
キー番号(1~88) 倍数(1~20)

より実際のピアノの音に近いはずですが より遠ざかった様に見えます。

25(A)の場合をグラフにしてみます。 赤丸が平均律で 白丸はインハーモニシティ有りの場合です。

partial

(※v0.3)平均律で 13(A)55.0[Hz]から 77倍音までを計算してみます。
(※v0.6)[Key:]でセットしたキーからに 変更が出来ます。(1 〜 49)
[MaxKey:]で最大キーを変更出来ます。(50 〜 88)
[Set]ボタンを押して下さい。

Key: MaxKey:
ext

周波数の差とセント値をグラフにしてみます。


初期値の 13(A)から 77倍音まででは 21,22倍から同じキー67(Es)に重なり始めて 58,59,60,61倍では 同じ84(Gis)に重なってしまいます。

この様に倍数とキーとの比較とは 2:1, 3:1, 4:1, 5:1, 6:1, 7:1, 8:1, 9:1, 10:1...77:1 の音程を見ている事になります。

では 協和音程ではどうでしょう。
例えば 3:2の純正5度の場合です。
平均律の25(A)と32(E)の倍音から 3:2の倍数を取り出して見ます。

キー番号(1~88) 倍数(1~20) 音程
interval equal

この場合は 周波数が倍になればその差も倍になって行きます。

インハーモニシティとTuningのシミュレーションを行った場合では どうでしょうか。

キー番号(1~88) 倍数(1~20) 音程
interval inharmonicity

この場合では多めながら増加しています。

又 打弦点によると (響板の性能の違いや打鍵による表現の変化により 倍音は様々に変化しますが) 打弦点の倍数は消失点となります。
1/8の位置なら 8倍・16倍・24倍...がそれに当たります。

spoint

ですので 周波数の差の大きい15:10とか12:8では 倍音の音量も少なくなるので 3:2(純正5度)や4:3(純正4度)・4:1(2オクターブ)が 確実に倍音を捉えられると思われます。

《参照》

そして 全鍵でのビートを見てみます。 セント値が全て0と
Tuningのシミュレーションを行った場合です。

cent

その時のオクターブの倍音のビートです。

beat octave tune

高音部は2:1が少し高めになりますが それでも4:2以上ではもっと高くなってしまいます。

《参照》

【補正値について】

例えばJP(インハーモニシティを 求めて (In pursuit of inharmonicity))などで 倍音を平均律キーからのセント値で表していますが それは倍音での差をセント値で表すとどのキーでも同じになるので それを測定用(インハーモニシティ値)の補正値として使用しています。

text-3
キー番号(1~88) 倍数(1~20)

[(offset)]ボタンで補正値を使った表示になります。

partial 20 offset

[offset]は赤丸に対して白丸のずれがどれぐらいかを見る為に 補正値を使っているのであって 倍音がキーに対して0と言う事ではありません。
又上の77倍音で見る様に使えるのは20倍音までです。

harmonics (Java appletは 利用出来なくなりました;)

使い方:

html5 html5 HTML5版です。

Dobashi.M
Last modified: 4月 27日 土 17:22:10 2024 JST