「ピアノの設計:弦編 (Scale)」から 調律のシミュレーション専用に特化しました。
「インハーモニシティFFT2 (Inharmonicity FFT2)」などと異なるのは それらが信号波形を合成してからフーリエ変換(FFT) を行っているのに対して ここでは倍音周波数値のみで計算を行っているので ある程度表示速度が早くなります。
又 `うなり'の計算では 例えば 5度の場合 2 : 3
の周波数として固定して計算していましたが
ここでは 4:6・6:9・8:12〜などの高次倍音も計算を行い
最小値になればそれを表示します。
その時の各倍音の`うなり'は [Beats]の画面で確認出来ます。
そして 簡易自動調律装置(Tuning Simulation)を加えました。
(Java appletは 利用出来なくなりました;)
(※変更履歴:
v3.1['19/08/31] HTML5版を追加しました。
HTML5版です。v3.0['16/09/23] [Cent]表示からインハーモニシティ値を加え無くしました。
画面左 [ Cent ]ボタン: セント値で調律曲線を表示します。 (v3.0)インハーモニシティ値を加え無くしました。
TF(テキストフィールド) には『#弦番号:鍵番号<鍵名>
周波数 [セント値] うなりの最小値 P:最小倍音』
マウスのドラッグでセント値が変わります。
[Text] 画面では [ Cent.txt ]でデータが保存用ファイル形式[.cdf]で
表示されます。
画面のテキストデータをマウスでペースト &
コピーしてから保存する事で セント値データとして
再利用する事が出来ます。
〔セント値の例〕 sample_1.mwd -36.02,-33.34,-30.42,-28.18,-25.95,-24.2,-22.299,-20.579,-18.17,-16.879,-14.67 -13.579,-12.1,-11.119,... ...
データの第1行目には 現在利用している弦データ[Wire]
のファイル名です。
TF には 弦データ名が表示されています。
[ Beat(s) ]: 起点弦(マゼンタ色) から選択弦(緑色)への倍音の `うなり'数を表します。
TF には『#弦番号:鍵番号<鍵名>周波数 [セント値]
P:最小倍音』
マウスのドラッグでセント値が変わります。
左のビート値の画面をクリックすることで 倍音の表示範囲を
変更出来ます。
[ Inte(rval) ]: 全てのキーで 音程比(Ratio)での`うなり' 数を表示します。
TF には『#弦番号:鍵番号<鍵名>周波数 [セント値]
B:`うなり'の数』
[<-|->]ボタンの方向で計算起点のキーを上下に変更
するように変更しました。
マウスのドラッグで セント値が変わります。
画面で表示されているのは `うなり'の数ですので マウスのドラッグで
表示が上下に比例するとは限りません。
[ inHa(rmonicity) ]: インハーモニシティ値を表示します。
TF には『#弦番号:鍵番号<鍵名>周波数 [セント値]
I:インハーモニシティ値』
[Text]で [ N ]の時には定数 (B)も表示します。
上下のマウスのドラッグで 倍音を(20まで)表示します。
A<49>を起点にしたインハーモニシティの基準値(2√2)を
灰色で表示します。
[ Wire ]: ピアノ弦の長さと弦張力を表示します。
TF には『#弦番号:鍵番号<鍵名>周波数 [セント値] W:弦長』
「Stress」スイッチで「応力(Stress)」グラフの表示/非表示
を切替えます。
[ Layi(ng) ] 割り振りの範囲 (起点弦(マゼンタ色)を中心に) のみのデータを表示します。
[ Sepa(rate) ]: 音域を分割して [Tuning] 時に合わせる倍音を 変更出来るようになりました。この画面で音域毎の倍音を設定してか ら [Tuning] の [Separate] で引き伸ばします。
[ Text ]: は 上記グラフ画面のデータをテキストで表示します。
テキスト表示時は [Grap.]となりグラフ画面に 変更するトグルボタンです。
[ Data ]: はデータファイルを読み込みます。
画面上段 [ #68:49<A>440.143[0.0] 0.059 P:1 ] テキストフィールド(TF): 選択弦(緑色)のデータ情報などを表示します。 ([Cent] などを参照)
(下記「簡易自動調律装置の使い方」を参照)
従来の計算式 [ L ]:
P#: [Hz] : Inhar. : ----------------------- 10: 4545.278: 56.238: 9: 4065.58 : 45.553: 8: 3593.947: 35.992: 7: 3129.417: 27.557: 6: 2671.054: 20.246: 5: 2217.939: 14.059: 4: 1769.171: 8.998: 3: 1323.865: 5.061: 2: 881.144: 2.25: 1: 440.143: 0.562:
P#: [Hz] : Inhar. : ----------------------- 10: 4549.152: 57.713: 9: 4069.073: 47.039: 8: 3596.822: 37.377: 7: 3131.594: 28.76: 6: 2672.562: 21.223: 5: 2218.879: 14.793: 4: 1769.681: 9.497: 3: 1324.089: 5.355: 2: 881.213: 2.384: 1: 440.152: 0.597:
[ Curve | Straight ] [inHa.]時の基準値を曲線[Curve]と直線 [Straight](これまでの方法)に切替えます。
[ Curve ] は 弦の周波数を現在のセント値 又は平均律(全て 0セント)に切り替えます。
[ A:440 | 415 ] ピッチを 440[Hz]または 415[Hz]に 切替えます。データを変えた時は 初めは自動的に 古楽器は 415[Hz]に ピアノは 440[Hz]にセットされます。
[ Chord ] [Wire] 表示で総張力を計算する場合の弦 数を 3->1->2->3 と トグル式に切替え 画面で「Ton(3):17.816」の様に その数を表示します。
[ Stress ] [Wire]画面では応力の表示/非表示を [Text]画面では 張力または応力の表示を切替えます。
[ Type ] は [Wire]画面の時に GP風か UP風(上下反対) に弦の並びを切り替えます。
[ Cent.txt ] は [Cent] 表示のテキスト画面で データをファイル形式の表示に切替えます。
[ Partial ] は [Cent] 表示のグラフィック画面で
倍音のセント値を 12倍音まで表示します。
その時 [ Separate ]で選択されている倍音はカラーで表示され
その他は灰色で表示されます。
[ -> | <- ] 下記の [>|<] [>>|<<] ボタンで弦を移動する方向を選びます。
[ > | < ] 1キーづつ上記の方向に移動します。2弦ある巻き線は 近い方を選択します。
[ >> | << ] 下記のセレクタ(Ratio)で選んだ音程分 [->|<-] の方向に移動します。
[ Octave 2:1 ]:[Inte(rval)]で表示する音程(Ratio)と倍音を選びます。
又 [Extension] (Tuning)時の合わせる音程にもなります。
起点弦(マゼンタ色)が変化します。
上右の[ - | + ]ボタンはその右に表示されている [cent] 値で 選択弦の値を変更します。
画面右側[ + | - ]ボタンは[Cent][Inte(rval)]
画面で上下の範囲を拡大/縮小します。
[Wire]時には弦長を増減し、
[Cent]時は 2倍・1/2倍に、
[Inte(rval)]時は 2 又は 5倍・1/2 又は 1/5倍にします。
[ > | < ]画面の左右の表示範囲を 2倍・1/2倍にします。
画面下のスライドバーは拡大された画面の弦位置を移動します。
その下のスライドバー:[ Laying ]は [Laying]での Tuning時に
割り振り範囲全体の「セント差」を設定します。
0〜12[cent] で移動部のクリックで 1[cent] づつ
方向ボタンで 0.1[cent] づつ変えられます。
[ Interval ]は [Extension] [2octave] の時に`うなり'の数
を設定します。
最大± 9.0で 移動部のクリックで 0.1 づつ
方向ボタンで 0.01づつ変えられます。
[Cent] 画面では マウスのドラッグでセント値が変更出来ます。
画面上左に[ #37<A> ] ビートを計算する起点の
鍵番号・<鍵名>周波数を表示します。
起点弦は「Shift」キーとマウスのクリックで選択され
マゼンタ色で示されます。
省略名 | 英語 | 日本語 | 音程比 |
---|---|---|---|
mi.2nd | minor 2nd | 短2度 | 16:15 12:11 |
Mj.2nd | major 2nd | 長2度 | 9:8 10:9 |
mi.3rd | minor 3rd | 短3度 | 6:5 7:6 |
Mj.3rd | major 3rd | 長3度 | 5:4 |
P.4th | perfect 4th | 完全4度 | 4:3 |
Dim.5th | Diminished 5th | 減5度 | 7:5 11:8 |
P.5th | perfect 5th | 完全5度 | 3:2 |
mi.6th | minor 6th | 短6度 | 8:5 |
Mj.6th | major 6th | 長6度 | 5:3 |
mi.7th | minor 7th | 短7度 | 7:4 9:5 16:9 |
Mj.7th | major 7th | 長7度 | 15:8 |
Octave | octave | オクターブ | 2:1 4:2 6:3 8:4 10:5 12:6 |
10th | 10th | 10度(オクターブ長3度) | 5:2 |
12th | 12th | 12度(オクターブ完全5度) | 3:1 |
2octave | 2 octave | 2オクターブ | 4:1 |
Oct.10th | octave 10th | オクターブ10度(2オクターブ長3度) | 5:1 |
Oct.12th | octave 12th | オクターブ12度(2オクターブ完全5度) | 6:1 |
3octave | 3 octave | 3オクターブ | 8:1 |
割り振り(Laying)は ピッチを取る起点弦
(マゼンタ色:Aキー起点なら
A(37)220[Hz])を「Shift」キーとマウスのクリックで選択して
マウスの移動で変更して 再クリックで固定します。
画面下部[ Laying ]のスライダーで 割り振り範囲全体のセント差をセットします。
例えば、0[cent]ならセント差無しでフラットな平均律そのままです。
12[cent]ではキー毎に 1[cent]づつの差となります。
最大 12[cent]で 0.1[cent]づつ変化出来ます。
[ Laying ]は起点弦の 4キー下から
7キー上(A 中心なら F~E)までの 11キーを自動的に合わせます。
(起点のキーは勿論変わりませんので
同じピッチで繰り返し割り振りが出来ます)
[ Extension(拡張)] は 選んだ音程(Ratio)・倍音を 画面下右の
[ Interval ]スライダーで`うなり'をセットし(0でも可)
メニューの[ Tuning ]で[Extension]を選ぶと 起点弦とその 4キー下から
7キー上以外の弦を自動的に合わせて行きます。
[Inte(rval)] (View)画面で セットされた`うなり'で調律された事を
確認出来ます。
[ Separate ] は 音域を 1〜12・13〜24・25〜48・49〜60・ 61〜88 の 五つの領域に分け 各々 2:1・4:2・6:3・8:4・10:5 の倍音から選んで[ Interval ]の`うなり'で合わせます。
[ 2octave ] は A49を中心に上下のオクターブの`うなり'
を元に 2オクターブの`うなり'を作ります。
[ Interval ]でその時の`うなり'数を設定します。
(インハーモニシティ値が直線的な事が前提の計算ですので
連続的でない場合は合わないかも知れません)
[ Formula ] インハーモニシティ値を曲線に当てはめて 2オクターブの`うなり'を 計算式から作ります。
参照>HTML5版 弦 (Music Wire Viewer)
参考までに[Pythagoras]を様々な弦データで行って見ます。
ピタゴラスコンマ (23.46[cent])は
「design.mwd」では『#56:37<A..>[-22.132]』
「bwood.mwd」では『#37:37<A..>[-20.768]』
「ptaskin.mwd」では『#37:37<A..>[-23.149]』
「ridolfi.mwd」では『#37:37<A..>[-23.786]』と
インハーモニシティの違いによって異なっています。
【技術に パソコンに RCTにお世話になり 時には鋭い批評を頂いた稲村さんと RCTのお世話になった 渡辺さんへ】